レノボ ThinkPad X100eはコンシューマにどう受け止められるのか?

2010/01/22

Lenovo ThinkPad X100eを1週間ほど試用した。で、最大の感想は

「確かにこれはThinkPadだ。ただ、ThinkPad経験者向けじゃないのだな。」

と。

誰がなんといおうと、トラックポイント付きのThinkPadのキーボードは使いやすい。独立した[PgUp][PdDn]、キーストローク、タッチ、どれをととっても、他社のキーボードを凌駕している。

X100eについては、唯一気に入らなかった[Fn]キーの位置もBIOSで[Ctrl]と入れ替えられるようになった(もちろん、キートップは[Fn]のままだが)。

だが、ThinkPadは、正直、仕事で使うPCというイメージが強い。個人で購入する感じはしないし、量販店に行っても、あまり展示されてるパソコンではない。IBMからレノボになって、一般的な知名度という意味でも、依然より低くなったのだはないかと思う。

今回は一般にも売れる「ThinkPad」をあきらかに目指している。まず、価格。IdeaPadやGシリーズなど、比較的安価なモデルはレノボからでているが、ThjinkPadは高価なイメージがある。

ポインティングデバイスにしても同様。一般的にはタッチパッドが主流で、TrackPointはすこし使ってみただけでは使いにくいというようにうけとめられてしまう。しかし、今回のThinkPadには、両方ついている。

色もそう。伝統的な真黒なボディは、正直女性受けがよくないときもある。今回はバリエーションに赤と白を用意している。

(赤だったら3倍速く動かないといけないし、白だったら化け物じゃなきゃいけないとは思うけど)

キーボードはアイソレーション(独立)スタイル。VAIOのマネっぽいし、個人的には、カッコいいとも思わないけど流行らしい。

悪く言えば、バランスをとって、欠点と思われていた点を改善してきたThinkPad。だが、このThinkPadをきっかけに、ThinkPad信者を増やすのには、貢献できるモデルというようには思う。

 

ただし。

 

既存、ThinkPadユーザーは、これをThinkPadだと思って購入しない方が良いと思う。確かに、ThinkPadの最大の特徴であるTrackPointはついているし、キーボードも他のPCと比較したら使いやすいものになっている。ただ、コストダウンをするために、省略されたり、お金をかけられなかった点について、

「X200だったら、X60だったら、T61だったら○○だったのになー」

と思うこと、一つや二つは絶対にでてくる。価格が違うよ!といってしまえば、その通りなのであるが、ThinkPadのロゴがついているからこその品質や機能に期待してしまうところがある。

なので、既存ThinkPadユーザーがX100eに手を出すなら、比較先をすでにもっているThinkPadではなく、一般的なネットブックにして考えなければならないと思う。